あたしは北条先生にばれないように小さくため息をついた。
何やってるんだろう、あたし。
あたしはジャケットを掴んでいた手を離した。
気付かなかったあたしが馬鹿みたいだった。
阿紗子と仲良くなったあの日に、あたしはまだ昴が好きだと思った。
でも本当は、北条先生が好きだった。
あたしは…
「大丈夫か?」
急にした北条先生の声。
「え?」
今まで考えてた事を思うと、恥ずかしくなったあたしは、思わず変な声出した。
「えっと、大丈夫です。
今は寒くないです。」
「それもだけど、友達の事とか。」
「友達?」
「ほら、長谷川が転校しただろ?
だから…」
あたしはさっきとはうってかわって、少し暖かい気持ちになった。



