北条先生は近くにあるバスケットボールの入っている籠に腰かけた。
「滝沢も座れ。
バレーボールの籠なんかはまだ綺麗な方だ。」
あたしは目を凝らしてバレーボールの籠を見つけて座った。
「さて、どうするかな…。」
考え始めたにか、北条先生は話さなくなった。
あたしも真剣に考えた。
家に帰らないとなると、家族が心配する。
お母さんやお父さんはほとんど何も言わないだろう。
連絡ぐらいしなさい、で終わるだろうから。
だが、お姉ちゃんはうるさいだろうな。
しかも、北条と一緒だし。
…
一体どうすればいいものか。
窓は小さくて、人が出入り出来そうに無い。
ほぼ完全な密室だ。
あたしは自分の体を抱えた。
寒い。



