あたしが逆らえない笑顔。


「他の奴らには言うなよ?
如月と山野にも内緒だぞ?」


「…はい。」


北条先生は満足そうに頷いた。


「で、悪いが俺は帰らないといけない。」


「へ?」


「だから、悪いが如月と山野によろしく言っといてくれ。」


「あ、はい。」


「ご免な?
じゃあ。
御神籤、捨てるなよ。」


そう言って北条先生は去って行った。


あたしは北条先生から貰った御神籤を見た。


貴方は今年最高の人に出会えるでしょう。
自分に自信を持って行動して。


…普通の御神籤なのに恋籤みたい。


あたしは自分で引いた大吉の御神籤と見比べた。


何だか幸せになれそうな気がした。