「ご免ね…」


「いいよ…
妃奈だから許してあげる。」


涙を拭いながら言った未来に、最後のアナウンスが流れた。


「本当に行くね?」


「うん。」


「絶対にまた会いに戻ってくるからね?」


「うん。」


「バイバイ!」


「じゃあね!」


未来はいつもと同じ笑顔で


そう、また明日会うみたいに


最後にそう言ったんだ。


そして


本当に見えない所まで1人で行ってしまった。


あたし達は、未来が見えなくなっても、その方向を見守り続けた。