今までこんなに速く走った事がない程速く走った。 電車を降りてすぐだった。 道行く人にぶつかりそうぬりながらも、あたしは真っ直ぐに目的地まで走った。 病院に着くなり階段を上がり、みやびちゃんのいる4階へ駆けた。 一度しか来た事がないが、病室の場所ははっきりと覚えていた。 「みやびちゃん!」 病室のドアを開けると同時に叫んだ。 ひたすらに願った。 みやびちゃんが目を覚ましてくれる事を