元カレ教師



「良かった。」


「良かった?
何が良かったんですか!?」


みやびちゃんはこんな目に遭っているというのに。


一体何を考えて良かったなんて言っているのだろう?


「滝沢が如月の傍に着いててくれて。
如月もさ、起きた時に滝沢が傍にいてくれたら安心するだろ?」


「…」


心苦しくなった。


そうだ。


今更あたしがみやびちゃんにしてやれる事なんて無い。


もう、あたしとみやびちゃんは赤の他人だ。


友達でも何でもない。


「そんな事…」


「ん?」


「あ、何でもないです。」


あたしはそう言った。