「妃奈のいない生活って、どんなのかな?」
「あたしも、未来がいない学校なんて、想像出来ない。
中学までどんな生活してたか思い出せないもん。」
それまでも普通に友達はいたはずなんだけどな…
「向こうに行ったらさ、未来が望んでもないのに、男の子が群がってそうだね。」
「正解かも。
だから女の子の友達が少ないわけだ。」
出会った頃が懐かしい。
初めて塾に入った日、教室に着いたものの何処に座ればいいかも分からなかった。
周りは小学校や中1の頃からずっと塾に行ってるような子ばかり。
取り残されたような淋しさを感じた。
その時、あたしは見つけた。
あたしと同じように、どうしたらいいのか分かっていない子。
先に声を掛けてくれたのは未来だったね。



