元カレ教師



聞かなきゃ。


あたしはそう思った。


だが、あたしの口は閉じたまま。


何も言う気はないらしい。


周りに人がいるから聞けない。


そんなことこれっぽっちも思っていない言い訳を自分にした。


だが、逆に苦しくなる。


今自分に嘘を付く事が、未来に嘘を付いてるように感じた。


段々と、キリキリしてくる胸の痛みがあたしを襲う。


耐えれないあたしは言った。


「未来。」


「うん?」


「今日の放課後どっか行こ!」


「…うん。
行こう!」


あたしは安堵した。


少しだけ胸が楽になった。