翌日、あたしは普段通りに学校に行った。 朝の日差しは雲で隠れ気味だった。 「おはよー!」 玄関であたしはパッと後ろを見た。 阿紗子だった。 「あ、阿紗子。 おはよう。」 「妃奈、どうしたの?」 「え?」 「元気ないよ? 何かあったの?」 「え、えっと、」 何にもないよ、とは言えなかった。 「分かった! 未来と」 「え?」 「喧嘩したでしょ?」 「えぇ!?」 「あれ、違った?」 一瞬体温が下がった。 だけど、大丈夫だった。