あっという間に休み時間は終わり、とうとう英語の時間がやってきた。
あたしはいつもとは違う緊張感を覚えた。
これで本当に決まるんだ。
「テスト返すから、出席番号順で取りに来いよ。」
そんなあたしを他所に、北条先生はテストを返し始める。
英語はまあまあ出来てると思う。
得意だし、好きな教科でもあるから勉強するのだって他の教科よりも捗るし。
英語は、大丈夫だよね?
「滝沢!」
「あ、はい!」
あたしは慌てて立ち上がった。
北条先生からテストを受け取り、点数を見る。
…94点
あたしは胸を撫で下ろした。
良かった。
これなら英語は大丈夫だろう。
あたしはそう思った。
だが、事は順調に進まない。
「今回の最高は96点。」
は?
96?
あたしは自分のテストを見た。
さっき見た通りの94点。



