あたしがみやびちゃんのクラスに入ると、教室がシーンとした。


北条先生とあたしの事が既に問題になってないクラスはあたし達のクラスだけなのだ。


その事をあたしはスッカリ忘れていた。


あたしのクラスは、あたしと阿紗子が何事も無いように帰ってきた時点で、否、寧ろ仲良くなっている時点で、特に何も真剣になるような事は無かったという結論が出された。


が、他クラスではそうは行かないのだ。


あたしは誰も動かない教室でみやびちゃんの姿を探す。


いた。


「みやびちゃん!」


あたしはみやびちゃんに駆け寄りながら言った。


「どういうつもりで来たの?」


「みやびちゃん…」


凍てつくような視線はあたしを見ていたが見ていないように見えた。