教室に戻ると、皆がいつものように騒いでいた。


「妃奈!」


未来が心配そうな顔してあたし達の方に寄ってくる。


だが、あたしと山野さんが一緒にいるのを見て、何があったか分からない、という感じだ。


「大丈夫…みたいだね?」


未来は最悪の事態を想定していたのだろう。


「大丈夫だよ。
ね?
阿紗子。」


「阿紗子?」


やっぱり未来は状況飲み込めてない。


まぁ仕方ないか。


朝はスッゴク怖かったもんね。


教室の空気の冷たさは、思い出すだけで鳥肌が立つ。