「嘘…」


先程の先輩は呟いた。


「…本当なんだ。
だけど滝沢は、今はただの元カノじゃなくって生徒なんだ。
な?
その事で、滝沢のこと呼び出したのか?」


北条先生は全員とじっくり目を合わせた。


誰も反らさなかった。


「もしその事で何か誤解を招くような事があったら、俺にも責任がある。
気分悪くさせて、ご免。」


北条先生は頭を下げた。


「だけど、その事で滝沢を責めるのはやめてほしい。
こんな所で再会するなんて予想もつかなかったし、何回も言うように、昔の事を色々言うのは違うと思うんだ。
確かに、先生と生徒が付き合ってたって、は?って思うと思う。
皆に良い影響は与えないし、それで疑いたくなったりするのも分かる。
でも、それなら滝沢じゃなくって俺に言ってほしい。
俺はこの事について嘘をつく気はない。」