怖い…


今にも雷が鳴りそうな空


逃げ場のない場所


氷みたいな殺気


あたしが恐怖を感じるのには十分すぎた。


殺されるかもしれないと思った。


だけど…


「こんな所でサボっていいと思ってんのか?」





陰惨な雲から一筋の光が差した。


光は暗く沈んだ町を、広がるように明るくしていく。


「えっと、」


罰の悪そうな先輩たち。


「お前ら今から生徒指導な?」





はっきり言ってそれは嫌だった。


だけど、光はあたしにまで広がり、微かにも安心感が生まれた。


ありがとう…


北条先生…