だからあたしは、今日のお弁当があんまり美味しくなかった。


勿論、みやびちゃんが元気ないからっていうのもあるけど、嫌な予感はあたしの頭の中に漂っていた。


「ねぇ、妃奈ちゃん?」


「どしたの?」


「…ご免。
何でもない。
忘れて?」


みやびちゃんはそう言って箸を自身の口に運んだ。


「そう?
ならいいけど。」


ねぇ、みやびちゃん。


あたしね、後悔してるよ。


もしこの時、あたしが無理矢理にでも何があったか聞いていたら、何かが変わったかもしれないって。


でもこの時のあたしは、自分が感じた嫌な予感が怖かったから、いつもみたいに聞けなかったよ。





みやびちゃん、


本当に…