「で、この時間、今日最後の時間だから、後片付け誰か手伝ってほしいんだけど、」


えーっていう不満な声が聞こえて来る。


という事はなかった。


「先生の頼みだったらやる!」


「あたしも今日暇だからいいよ!」


皆嫌がらなかった。


多分、木下先生と仲良くなりたいんだろう。


「この学校皆良い子ね。
じゃあ、どうしよっかな…今日日直の人!」


今日の日直か。


日付と出席番号の次にオーソドックスなのが来たな。


「今日の日直って、滝沢さんだっけ?」


え?


「あ、そうだ。
妃奈ちゃんじゃん!」


マジで?


「あれ?
あたしだった?」


「妃奈はいつも仕事しないから分かってないんだよ!」


未来にまで言われたら確定だ。


「じゃあ仕事してもらいましょうか!」


あたし的にはうわーな展開。


マジか…


まあいっか。


戸田に手伝わされるんじゃないし。


あたしがはーい、と返事した時点で、チャイムが鳴り、授業は終了した。