「妃ー奈ーちゃーん!」


「うーん。
しょうがないから一緒にいてあげる!!」


「ありがとう!!」


それからあたしとみやびちゃんは未来にバイバイを言うと、急いで場所取りに行った。


場所取りは特等席を取れた。


狭いし、後ろ人いっぱいだけど、眺め的には本当に最高だ。


「みやびちゃん、スゴいね。」


「ううん。
妃奈ちゃんが思いっきり走ってくれたからだよ!」


確かに、あたしみやびちゃんの前を突っ走ったもんな。


「本っ当にありがとう。」


「どういたしまして。」


その言葉と同時に、始まりの合図が鳴った。


第一走者の教師が一斉に走り出した。