「結局引きずってるけどね。」 「…無理して笑わなくていいんだよ?」 「無理してないよ。」 「無理してる。 2年生になってから、妃奈ずっと無理してるよ?」 「…」 「仕方ないと思うけどさ、未来がいるから、ね?」 「ありがとう。」 未来って不思議だね。 あたしのこと、こんなにも楽にさせてくれる。 いつか 未来に恩返ししないとね。 「じゃあさ、駅のパン屋さん行こう! 新作のパン出来たんだって!」 「うん、行こう!」 そうだよ、大丈夫。 あたしには未来がいる。 この時あたしはそう確信した。