「妃奈~」


「未来!」


未来は玄関の所で待っててくれた。


「それで、何だったの?」


「昔の事黙ってろだって。」


「それだけ?」


「あと、もう昴って呼ぶなって事と。
それだけだった。」


「そうなんだ。
妃奈はそれで大丈夫?」


「大丈夫って?」


「まだ好きなんでしょ?」


「まぁ、引きずってないって言ったら嘘になるかな。
でもね…」





「妃奈?」


「あたし中学卒業する時に決めたの。
もう過去は振り返らないって。」


あたしは笑った。


作り笑いだけど。