元カレ教師



「滝沢、」


北条先生は優しくあたしの名前を呼んだ。


「今はお前を1人で置き去りにするわけには行かないんだ。
嫌でも来てくれないか?」


「…」


「心配なんだ。」


「それは、教師として?」


「滝沢、」


「あ、その、ご免なさい。
今のは忘れて、下さい。」


何言ってんのよ、あたし。


もうこの人は昴じゃない。


北条先生だって、前に思ったじゃない。


「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいまーす!」


あたしは暗闇の中、笑ってそう言ったのだった。