キーンコーンカーンコーン 全ての補講の終わりを告げるチャイムが高らかに鳴り響いた。 まるで天使の歌声だ。 「起立!」 全員がいつもよりもサッと立った。 「礼!」 「ありがとうございました!!」 挨拶の後、北条先生は夏休みの連絡をしていた。 だが、誰も聞いていないにほぼ等しかった。 勿論、とある恋する乙女は必死に耳を傾けている。 あたしは満足感に浸っていた。 とうとう補講が終わったと思うと嬉しくてたまらなかった。