「…」 「行こう、妃奈ちゃん。」 あたしが固まってしまっていると、みやびちゃんはあたしの手を引っ張って門を潜り抜ける。 門って言っても、学校の正門より大きい。 そこから少し歩いた。 庭は手入れされていて、清楚で品があって美しく、国の何かに指定されてるんじゃないかと思った。 少しして玄関らしきものが見えた。 当たり前だが大きい。 みやびちゃんはインターホンらしきものを押した。 「はい。」 「ママ? 私、みやびです。」 「ちょっと待ってね。 今開けるわ。」