もう本当に昴一筋で、全部が上手くいってた。 勉強も、友達も、何もかも。 昴と付き合えて得られた事はいっぱいあった。 そう、迷いなんか無かった。 このままずっと昴と一緒に幸せでいれるって… そう信じていた。 … 昴… 「妃奈ちゃん?」 「へ?」 「どうしたの?」 「ん?」 「何か憂鬱っていうか、儚げな顔してた。」 「あー、ちょっと考え事してた。 迷ってこその良い恋について。」 あたしは冗談ぽくそう言ってみた。