左手は常闇を這う【短編】



私は

直接“彼”を見ていた訳ではない……


何故なら、【いつも】そうだったから。








鏡の中の“彼”と“彼”によってもたらされた惨劇を覗いていたのだ。



後は、やはり憶えていない。