「これから多分ジュンの家に行くと思うんだけどさ、アヤトもくるよね?」


 つかまれていた手首が解放される。


 ボクは服で、体温を下げようとして体から出てきた水分を拭う。


 ……帰るって、さっきから言ってんのに。


「ボクは行かない。バイバイ」


 “ごちそうさま”と、ジュンがくる前にファミレスに言って、トモミに手を振った。



 するとトモミは


 “大丈夫!?”と言って心配してきた時と同じように、怯えた表情になって

――背中に抱きついてきた。


「待って……!まだいてよ!お願いだから……!」