美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!

 ――おいで――

 南竜一は、そう笑いかけました。
 

 【『アポロンの娘』…っ!】
 無数の『雷竜もどき』からのリンチによる、『炎竜』の断末魔の叫びでした。

 【『アポロンの娘』! 感情を入力しろ! 感情をよこせ! アポロンの娘!  ユイ!!】


 「いや、『イグニス』。 君は、邪魔なんだ」
 竜一は語りかけました。
 その間も十数匹の『雷竜もどき』が飢えた鴉のように、『炎竜』の四肢に喰い千切っていきます。
 「『イグニス』、君はユイの咎にしかなれない。 いたいけな少女を、父殺しの咎から開放してやってくれないか?」


 【…ユイ…ッ!! ……】

 『炎竜』のダメージは、ドラグーン・ドレスの損傷でした。
 ユイを守るドレスは、もう、薄弱な布でしかなくなっていました…。


 「…終わった。 いや、とっくに終わってた…」
 課長は呟きました。
 いえ課長だけではありません。一同は退避する事すら忘れて、まだビルの屋上にいました。