目を覚ますと、見慣れない天井。
「泣くなよ、俺元気だろ?」
近くで焦って誰かを宥める声が聞こえる。
あたしは体を起こした。
「お前、人間か?」
いきなり失礼極まりない言葉をかけられた。
隣のベッドに寝る良壱だった。
「骨にひびだけ入るって一回ボキッと折ってみろや。」
呆れて笑う良壱。
近くに頬に絆創膏を貼っている海と泣いている雨水が見える。
「夏弥は?死んでないよね。」
「勝手に殺すなよ。」
良かった、とあたしはまた寝転ぶ。
それと同時に、ドアが開く音がした。
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