「はあ・・・」


綾香さんと会ってから、私は悩んでる。


“まだ愛しているんじゃないの?”


綾香さんの言葉がこだまして、離れない。


違うよ、違う。


優輝はもう思い出なの。


私の知らない過去にはびっくりしたけど、愛してるんじゃない。


私は・・たくが好きなの。


たくを愛しているの。




「・・・まな?」


「たく?」


大学の帰り道。


ぼーっとしていると、愛しい声。


「偶然だな」


たくは優しい微笑みをくれた。