君の笑顔の傍に居させて


「はぁ……」

思わずため息。



「素直じゃないなぁ」

そう一言呟いてから、俺は美雪の手から強引に鍵を取り、閉めてやる。



「一応、お礼を言います。ありがとうございました。でも、もう私の前に姿を見せないで下さい」



なんで視線を合わせないんだよ。



今の美雪のセリフとは裏腹で、その表情は俺を嫌悪しているものではなく……泣きそうな顔をしていた。