「そう。理由訊いたら、『3つの部活を掛け持ちしてて、他の人より練習時間が足りないから』、って言うんだ。 俺は逆に体力的な事が心配になって、『無理しない方がいいんじゃない?』って言ったんだ。 そしたら彼女、なんて言ったと思う?」 「さぁ……なんて言ったんだ?」 「『私は頑張らないといけないから』……そう言ったんだ」 えっ? 『頑張らないといけない』って……。 「しかも、そう言った表情が、悲しそうだった」 美雪のあの淋しそうな顔が頭に浮かんだ。