君の笑顔の傍に居させて


視線を感じてそっちを見ると、俊夫が複雑そうな笑顔をしていた。


「俺、初めて美雪ちゃんと話した時の事、思い出した」


「えっ?」


「ここへ来て初日の夕食終わった後、体育館の開放時間を訊かれたんだ。
 朝8時から夜9時まで、って言ったら、『自分で開け閉めするから、朝の6時から1時間、貸して貰えないですか』……って言ってた」


「朝練?」