『傷付けたくなかったのに、一番傷付けたのは俺なんじゃないのか?』 そう言った俺に、あいつはこう言ったんだ。 『涼ちゃんの気持ちが恋じゃない事くらい、最初から分かってたよ。 勘違いしてるのをいい事に、ちょっとだけ「恋人ごっこ」に付き合ってもらった私が悪いんだから、気にしないで。 いつかきっと、涼ちゃんにもバスケ以上に熱い気持ちになれる彼女に出会える時が来るよ』 なぁ、涼子。 ──今、まさに出会ったよ。