君の笑顔の傍に居させて


で。

思わず自然に体がこめかみに2本指当てて、何故かウインクまでして……。


「じゃぁ、おやすみ〜」

そう言い残して、その場を走り去った。



「ちょっと〜、涼さん!」

背中の方で美雪の声がした。



ごめん、今、俺、振り向けない。


俺は振り返らずに、手を振って見せた。


多分……顔、真っ赤……だと思う。



合宿所の方へ行くと、美雪の兄貴と会ってしまうと思い、俺は逆の方へひたすら走った。