「ふ〜ん。凄いな」 答えてくれた彼女に相槌を打ちながら、俺は心の中にモヤモヤしたものが湧き上がって来た。 ……僚二と一緒の事をしてるのか? これは偶然なのか? この海で悲しい事って、まさか、僚二の事? 俺は海で彼女を助けた時の事を思い出した。 あのよく聞き取れなかった言葉。 『僚二を助けて』……そう言ってたのか?