「もしもし」 『もしもし、お疲れさん。初日、どうだった?』 そう言ったのは、俊夫だった。 「おう。無事済んだ」 そう言ってから、俺は思い付いた。 「おまえ、今、何処?」 『自分の部屋。遅い昼休み中』 「じゃぁ、今から行く」 『はぁ? 今、って?』 「近くに居るんだよ……じゃぁ」 俺はそう言って、電話を切った。