君の笑顔の傍に居させて


「すみません!」

その人物は開けてすぐそれだけ言うと、体を2つに折り曲げ、膝に両手をついて、肩で息をしている。



ああ……たった一言だけど……久し振りに聞いたこの声……。



「東野、随分と『早い』登校時間だな」

「美雪、『おはよう』、髪切ったんだね~」

そんなクラスメートからの声が掛かる。

そう、俺が知ってる美雪はセミロングだったけど、今はショートカットだった。