思わず自分の両手を見つめる。 ついさっきまで、この手の届く所に……この腕の中に、美雪が居たのに……。 ──僚二……おまえが俺達を、出会わせたのか?── 美雪に辛い顔をさせていたのは、本当は俺なんじゃないのか? 今は居ない僚二に似ている俺が、目の前に現われたから、昔を思い出して……僚二を思い出して、辛くなってたんじゃないのか?