『誕生日なにが欲しい?』 彼女と俺を繋ぐものはメールだった。 教師という立場上、頻繁に外を連れ歩くわけにはいかないから。 そして、もう一つの立場もわきまえているつもりだった。 彼女の横にはいつも誰かしら男がいた。 俺はその中の一人だと知っている。 それでいい。 それで構わない。 だから俺は想いを告げたんだ。 秘密の恋に魅力を感じるのなら。 金が欲しいのなら。 彼女がそれを望むなら。 『屋上の鍵が欲しい』