「なんであやまってるの?」


息を整えながら陸が言う。


「陸はもう、会いたくなかったかもしれないのに・・・。」


陸は驚いた顔でわたしを見た。


「なんで?会いたかったよ。
でも栞、体調悪いから連絡とかしないほうがいいのかと思って・・・ごめん。
いろいろ、わかってなかったよね。」

陸がわたしの手を握った。


「ごめんね。最近考えてたんだけど、俺、なにもできない自分にいらだってた。どうしていいかわからなかったんだ。」


はじめて聞く、陸の本音だった。