思い返してみても、俺が蒼兄に「ありがとう。」なんて言った記憶はない。 こんなにも大切にされて、守られて。それなのに…。 いつも笑ってて、明るい蒼兄。 俺がどんなに拗ねていても、ふてくされていても、生意気なこと言っても、何でも笑って許してくれていた。 一緒にいるのが当たり前。 だからいつだってお礼の一つくらい言えると思っていた。 いつも思ってたけど言えなかった言葉。 今は思っていても言えない言葉。 もう俺の「ありがとう。」は、どんなにつぶやいても、蒼兄には届かない。