「久しぶりね、二人とも。今飲み物持ってくるから、そこに座ってて。」
悲しげなほほえみを張り付けたおばさん。そう言うと俺たちに背を向け、台所へ向かおうとした。
でも。
「おばさん! 蒼は?蒼はどこにいるの? あたしたち、毎日ココ来てたのに誰もいないし、今だって蒼はどうしてここにいないの?」
おばさんのエプロンを掴み、必死の形相で陽路が問いかける。その手は、少しふるえているように見えた。
「陽路ちゃん…。」
陽路の手をゆっくりと離し、おばさんは俺たちの目線の高さに合わせるように腰掛ける。
そして真剣な瞳で、俺たちを交互に見つめた。

