全てがキミだった

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「池内っ!!
こっち」


公園のベンチに座っていた公平が、わたしに向かって手招きした。


わたしは、あのボールの入った小さな紙袋を鞄に隠して、公平の元へ走る。


「ごめんね。急に呼び出して」


公平に返す場所は、ここしかないと思ったから――。


「べつにいいよ。暇してたとこだし」

「――そっか」


微笑みながら言ったつもりだけど、笑えているだろうか。


「でも、驚いた。おまえからメールがくるなんて。
何年振り?」


そう言った公平は、悪戯に笑ってわたしに携帯を見せつけた。


「ごめん」

「てかさ、おまえ未だにアドレス変えてねぇの?」


『ある意味すごいわ』そう呟く公平に、わたしは苦笑いを浮かべた。


「めんどくさいからさ」


なんて、可愛いげのない嘘をつく。