「ひどいっ!!
この机に、これから何人って後輩が座るんだよ?
ただの恥さらしじゃん」
わたしが頬を膨らませて公平を殴ると、公平は声を上げて笑った。
「いいじゃん。立派な思い出だし」
わたしに頭を殴られておきながら、なおも、『一番池内らしいし』などと言ってくる。
それが段々面白くなって、わたしは公平と一緒になって笑った。
卒業式間近、この思い出のたくさん詰まった教室に公平と二人きり。
わたし達の笑い声が響き渡った。
わたしは、机だけではなく、教室の壁にも思い出を刻んだ。
ボールペンで、この教室で一番に見てきたものを記した。



