ガムテープを外し、ゆっくりと蓋を開ける。 目を閉じて、乱れる鼓動を抑えた。 瞼の裏に、17歳のわたしがいる。 あのボールを持って、笑っていた。 その笑顔は、悲しそうでもなく、切なそうでもない。 輝くもの見て、感動しているような笑みだった。 ――あぁ、そうか。 わたしは、幸せだったんだ。 公平と共に、あらゆることを共有し合えて――。 ミサキへ、かなりの嫉妬心を抱いていたのは確かだ。 だけどそれ以前に、わたしはただ、公平の事が真っ直ぐに大好きだった。