わたしは、ガムテープでグルグル巻きにした箱を手に取った。 これを封印して以来、この箱には指一本触れていない。 ただ、毎日のように眺めていた。 どうする事も出来ずに、ずっと公平を想い続けてきた。 体育祭の日に、公平からあのボールを受取って、『さようなら』と心で呟いた。 公平から離れる為に、わたしはあの真っ黒のボールを受け取った。 それなのに、どうした。 どうしてこんなに引きずるんだ。 こんなにも公平から離れることが出来ないなんて――。 この箱…… もう、開けてしまおう――…