全てがキミだった



「おら、ボーっとしてっと汚れんぞっ!」

「酷いっ。
さっき不意打ち無しって言ったじゃんか!」

「ハハっ、投げたもん勝ちだよっ」

「この卑怯者っ!」

「うわっ!!」


わたしも公平目掛けて、思い切り水風船を投げた。


「池内、おまえマジで狙いすぎ」

「フンだ。さっきの仕返し」


わたし達は、体育祭なんてそっちのけで、小学生のように水風船を投げ合い、楽しんだ。


校内には体育祭の定番の曲が流れていて、それが妙にテンションを上げた。


水風船が割れる度に水滴が宙を舞って、太陽の光でキラキラと輝く。


体育服も髪もぬれて、わたし達の足元は水浸しになっていた。