全てがキミだった



空には、まだうっすらと昨日の雨雲が残っていた。


太陽の柔らかい日差しが、灰色の雲の隙間から無数の線になって、わたし達を照らしていた。


その線の一つが、公平専用のスポットライトになる。


いよいよ、3年生男子がグランドの中央に集まり、リレーの用意が整った。


各テントから、黄色い声が飛ぶ。


第一走者がスタートラインに並び、あとは合図を待つだけとなった。



この、女子にとって夢の競技は、


まず、スタートを切り、テーブルの上に置かれている箱の中から、仮装の指示が書かれている紙を引く。


その紙に書かれている指示通り、走者はその机の隣に用意されているラックから衣装を取り、着替えてコースを走る。


その中の衣装は、驚くほど種類がそろっている。


どうやって仕入れたんだと、疑問を抱くほどのものまで……。