最初の例会が開かれたのはゴールデンウィークに入る直前であった。

 サークル会館の一室を会場として二十数人の会員がそこに集った。

 私は発会の辞を述べ、各人の簡単な自己紹介へと進んだ。男女の比率は、ほぼ半々で

様々なメンバーがいた。

 少女まんが派とでもいう月刊雑誌のまんがスクールに投稿している二人の女子が中心と

なるグループがあった。彼女たちのまんがはいかにも売れ筋狙いだが陳腐なものに思え

た。だがデビューしてまんが家になろうと夢を持つことは別に否定しても仕方が無いこと

なので、とりあえず見て見ぬ風にしたほうが良さそうだった。

 コンピューターフラフィックに凝って使い古された言葉だが前衛的な意味不明なイラス

トを描いている当世風な男子のグループもいた。彼らは商業ベースに乗らない、乗る気も

無い一派でちょっと好ましい気もした。

 一番やっかいそうなグループはエロまんが派であった。エログロやロリコン、巨乳

などのポルノグラフィティーを彼らは描いているのだった。

 このような多様な集まりをどう纏めていくかは大変な気がしたが、発足人としてとりあ

えず、私が会長、中山が副会長に決まり会はお開きとなり二次会へ移っていった。

 二次会は色々意見が別れたが取りあえずカラオケボックスに行く事になった。

 そしてどさくさまぎれにこの初顔合わせはおわったのだった。