バレンタインからこっち、あたしと百地はクラス公認の仲となった。



なんとなくみんなの目があたし達に注がれる。

って言っても、特別ラブラブなわけでもなく、今まで通りの平穏な日々なんだけど。

別離の日が近づいてるとわかってるあたしにとっては、二人で過ごすこの平穏な日々が何よりも特別なわけで……



百地と過ごす毎日が何より愛しいよ……



毎晩、夢も見ずにぐっすりと眠った。

何故かな、百地と二人の未来の夢を、あたしはまだ見る気がしない。




そのあるべき形は、まだ未完成で、大きく膨らんでいる最中なんだ。