今度は深く深く口付ける。

 舌の根から奪うような激しいキス。

 強く吸い付いて絡ませれば少しずつ美華も絡ませてくる。

 それがすげぇ嬉しくて、夢中で舌を絡ませた。







「…あ、仁くんと約束してたの忘れてた…!」

「…は?」


 今、めちゃくちゃいい雰囲気なんですけど?

 つーか仁くんって…誰だよ。


「浮気か?」

「違うよ、仁くんは仁くん…じゃなくて、今は徳永先生、だっけ」

「は?徳永?」


 そう言えばあいつのフルネーム、徳永 仁…だっけか。

 徳永…徳永っ!

 今も保健医としている徳永。

 あいつには意味不明なこと言われたまんまだしな…!


「…あいつとどうゆう関係なんだよ」

「仁くんのこと?
 仁くんは恒兄の友だちだよ。
 高校生のときから仲良いの」

「…はあ?」


 じゃああいつが言ってた盲目的な奴の扱いには慣れてるって…ケイさんのことかよ!

 つーかあの人高校んときからシスコンだったのか…。

 そりゃあ…ケイさん扱ってりゃ、俺も扱いやすいか。